2018年6月19日 金融担当大臣に読書権保障に関する要望書を提出

内閣府副大臣
越智 隆雄 様

読書権を保障する行政施策推進についての要望書

日本において、視覚障碍者の障害者手帳取得者は約30万人おり、日本眼科医会の推計調査では2030年には約200万人が弱視の状態で日常生活の不便が生じると言われてますが、現在でも、65歳以上が約2500万人と言われている超高齢化の日本社会において、読み書き(代読・代筆)情報支援サービスを必要とする国民は大きく増加していくことが予想されます。日本国憲法は第25条において健康で文化的生活を営む権利(生存権)、第26条では教育を受ける権利、第13条では幸福追求権、第15条では参政権、第21条では表現の自由を定めていますが、これらの諸権利を享受するには「読書や読み書きをする権利(読書権)」が保障された社会の実現が重要と考えます。今後、金融機関における代読・代筆サービスが充実したものとなるためには、読み書きに困難をもつ多様な人々に関する知識、プライバシーの保護、自筆署名の方法など、様々な知識・技術を各金融機関職員が修得することが重要と考えております。金融庁様におかれましては、金融機関の関係者を対象とする代読・代筆の基礎的知識や技術を習得するための研修の実施および窓口への表示設置、点字・音声・大活字での情報提供を推奨して頂くことを、ここに要望いたします。

要望内容
① 高齢者や障害者等の読み書き困難者に対して、障害者差別解消法の合理的配慮の具体例にも挙げられている「読み書き(代読・代筆)情報支援サービス」について、職員等を対象とする技能習得のための研修会を行って技能習得をした上で、サービスを来店者にお知らせするための表示を各窓口に設置を促進するための行政施策を実施してくださいますよう、お願い申し上げます。

② 高齢者や障害者等の読み書き困難者に対して、障害者差別解消法の合理的配慮の具体例にも挙げられている点字や拡大版、音声等の情報提供を促進するための行政施策を実施してくださいますよう、お願い申し上げます。

2018年08月17日